卒業・進級要件判定システム<KadaJudge>とは?
香川大学では学部・学科ごとに必修科目や選択科目が異なり、学生は教務システムを使って自分の単位修得状況を確認しながら履修科目を決定する必要があります。
学生からは、卒業・進級要件の充足状況がわかりづらく、どの科目を履修すればよいのかが判断しづらいという声があがりました。このことが、履修登録期間に教務担当者へ問い合わせが殺到する状況や、卒業間際になってから単位不足に気づく学生が発生するといった状況を生んでいました。
これらの課題を解決すべく開発されたのが卒業・進級要件判定システム「KadaJudge」です。
「KadaJudge」は主にPower Appsを用いて開発されたシステムで、卒業・進級要件の判定を自動化する「卒業・進級要件判定機能」、単位修得状況の分析を可能にする「単位修得状況分析機能」を有しています。
「卒業・進級要件判定機能」により学生は単位不足に早期に気づくことができるようになり、教務担当者への問い合わせを軽減し、窓口対応業務の工数削減にも貢献します。
また、「単位修得状況分析機能」により、本来大切な「学んだ内容や身につけた力」に意識を向けさせ、学生の計画的な履修を支援します。
今後は本システムを発展させ、修得した知識やスキルを可視化し、学びを振り返る仕組みの構築にもつなげていきたいと考えています。
システムダウンロード
本システムについてはダウンロード提供を予定しておりません。
開発者
- 山本遥希(DXラボ学生スタッフ)
- 米村拓海(DXラボ学生スタッフ)
開発者メッセージ
卒業・進級要件判定システムでは、Power Automateを活用し、教務システムのAPIから成績情報を取得し、自動で判定をおこないます。しかし、学生の修得単位数は学年が上がるにつれて増えていき、特に4年次の卒業判定においては、卒業要件を分野系列(例:全学共通科目、学部開設科目など)ごとに順番に計算するため、判定結果を表示するまでに時間がかかり、ユーザのストレスを増加させていました。
そこで、各科目の分類ごとに計算を同時に進める仕組み(並列処理)に変更し、Power Automateのフローを最適化しました。その結果、計算時間を大幅に短縮し、卒業・進級要件の判定結果を早く表示できるようになりました。
今後も学生の成績情報の活用に取り組んでいきたいと思います。
(山本、米村)
開発環境
- Microsoft Power Automate
- Microsoft Power Apps
- Microsoft SharePoint
- 学生情報取得API
- 成績情報取得API
システム動作図(トリガー,フロー)
