- 香川大学DXラボのスタッフブログでは、DX推進の現場で活躍する学生やスタッフのリアルな声をお届けしています。
今回は、2025年4月に情報部に異動したばかりで、現在は現場(事業部門)と開発(DXラボ)との橋渡し役として活躍している情報部情報システム課の木村悠佑さんにお話を伺いました。木村さんは、昨年度(2024年度)までは給与福利課で給与支給や福利厚生業務の現場で働いていました。
この記事では、木村さんがどんな工夫で現場と開発をつないでいるのか、心理的安全性をどう守っているのか、そしてこれから挑戦したいことまで、たっぷり紹介します。
「DXって難しそう…」と思っている方も、きっとヒントが見つかりますよ!
職員
木村悠佑
香川大学 情報システム課
【DXラボスタッフに聞いてみた】情報システム課 木村悠佑
※インタビュー内容の一部はMicrosoft Copilotを用いて自動要約し、一部修正を加えたものです。
自己紹介
久我:DX推進研究センター特命准教授の久我です。今日はよろしくお願いします。
末廣:情報システム課 課長の末廣です。今日はよろしくお願いします。
木村:情報システム課の木村悠佑です。2025年4月に情報システム課に異動し、DXラボの一員であり、デジタルONEアンバサダー(※)の統括も務めています。よろしくお願いします。
※業務時間の2割をDX活動に充てる制度。各部局から毎年50~60名を任命し、常勤事務職員の6割超えが経験済みの規模にまで拡大している。制度設計の詳細は、こちらの記事をご覧ください → 小寺 賢志 | 職員 | インタビュー | 香川大学DXラボ
アンバサダー時代の挑戦と“認められる喜び”
久我:情報システム課に来る前、デジタルONEアンバサダーとして活動していた頃はどんなことをしていましたか?
木村:給与福利課で5年働いていました。紙の書類が多く、単純作業も山ほどある一方で、税金や保険の計算など複雑な判断も必要な業務でした。残業も多くて、「もっと効率化できないかな」とずっと思っていました。
久我:その時にRPA(Power Automate)に出会ったんですね?
木村:そうです。情報部のハンズオンでPower Automateを知って、「これなら昼休みに仕事が進む!」と思ったんです。実際、昼休みにロボットが処理してくれるのを見て、「これは面白い!」ってワクワクしました。
久我:なるほど。モチベーションは残業削減だけじゃなかったんですね。
木村:はい。「作ったものが動く楽しさ」が大きかったです。うまく動いた時の達成感は格別でした。
久我:アンバサダーの成果発表会で、木村さんの取り組みが紹介されたと聞きました。
木村:はい。自分の作ったものが外向けに紹介されるって、「ちゃんと価値があるんだ」と思えて嬉しかったです。情報部の人たちに「すごいね」と言われた時も、技術者に認められた感じがして、モチベーションが上がりました。
異動後に見えた橋渡し役の本質
末廣:情報部に異動した時はどうでしたか?
木村:正直、不安もありました。僕は大学では人文学を専攻していて工学系ではないので、「やっていけるかな」と。でも、声をかけてもらえたことが嬉しくて、「必要とされている」と感じました。
末廣:異動後は、現場(事業部門)と開発(DXラボ)の橋渡し役をしているそうですね。どんな工夫をしていますか?
木村:まずは現場の言葉で話すことです。いきなりIT用語にせず、「どんな作業で困っているのか」を丁寧に聞きます。そのあとで、開発に必要な形に整理します。給与福利課でAccessを使って業務データを扱っていた経験があるので、現場の業務を理解しながらIT側に翻訳する感覚が身についていて、今の橋渡し役にとても役立っています。
末廣:また、相談を受けるときに「ネガティブなことだけは言わない」と決めているそうですね。
木村:はい。たとえば「エラーが出るかも」と言うだけだと不安になりますよね。だから必ず「起きてもこうすれば大丈夫」とセットで伝えます。さらに「選択肢」を示すようにしています。否定するんじゃなくて、「こういう方法もありますよ」と。
末廣:なるほど、それなら安心できますね。
木村:こうした工夫は、相談しやすい雰囲気=心理的安全性を保つために欠かせません。
出張で広がった視野と人脈
久我:情報部に来てから出張が増えたそうですね。
木村:はい。今年は10回以上!今年だけでこれまでに実施してきた回数を超えました(笑)
久我:どんなことが印象に残っていますか?
木村:企業や他大学の情報部門の方と話す機会が増えました。「こういう考え方があるんだ」と学べるのが面白いです。
末廣:他大学との違いも感じました?
木村:はい。香川大学は「気軽に聞ける」文化があるんです。他大学だと情報部門は事業部門からすると別世界のように見えるようで、「質問するのも緊張する」と言っている大学もありました。でも、香川大学は「すみません、ちょっと教えて」でOK。それが香川大学のDXの強みだと思います。
DX文化を広げるなら“中間層”を狙え
久我:デジタルONEアンバサダーの統括としての仕事を伺います。「やる気のある人」だけじゃなく、中間層を引き上げることに力を入れているそうですね。
木村:そうです。先進的な人だけ伸ばしても、組織全体は変わりません。DXに不安を感じている人や自信がない人を、「安心してDXに取り組める層」に引き上げることが大事です。最終的には、自分で業務改善に挑戦できる状態を目指しています。
末廣:具体的にはどのような活動をされていますか?
木村:ハンズオンで一緒にやること。「できた!」という小さな成功体験を積んでもらうことで、心理的ハードルを下げています。
将来の挑戦 —AIエージェントとアンバサダー文化—
末廣:これから挑戦したいことは?
木村:AIエージェントを学内に広めたいです。Power Automate並みに使えるようになったら、業務はもっと楽になります。
久我:どうやって広めますか?
木村:まずは情報部やDXラボが使って見せることです。便利さを体験してもらえば自然に広がると思います。また、デジタルONEアンバサダーが現場でDXを推し進めていく文化も強化したいですね。
DXは人の交流で進化する
久我:最後に、DXを進める上で一番大事なことは?
木村:人との交流です。技術だけじゃなく、話すことで「こうすればいいんだ」と気づけます。交流があると、DXは加速します。
おわりに
木村さんの話から見えてきたのは、「現場と開発をつなぐ調整力」「安心感を生むコミュニケーション」「挑戦を楽しむ姿勢」です。 給与福利課で培った現場感覚を武器に、現場(事業部門)と開発(DXラボ)の間で言葉を翻訳し、摩擦を減らす。相談には不安要素を隠さず伝えつつ、必ず解決策をセットで示すことで、心理的安全性を守る。そして、Power AutomateやAIエージェントを先に使って見せることで、新しい技術を文化に変えていく。 こうした姿勢は、DXラボの活動を円滑にし、周囲に安心感と活力をもたらしています。木村さんの取り組みは、単なる業務改善を超えて、人と人をつなぎ、挑戦を後押しする力になっていると感じました。
